日本では、生活習慣病にかかって困っている人が増加しています。生活習慣病の原因は、人によって様々ですが、食生活の乱れが原因のひとつと言えます。
日本人の食生活は欧米化が進み、魚よりも肉などコレステロール値が高い食品を摂取する機会が多くなっているのです。
注目されるDHA・EPAサプリ
食生活の変化によって、コレステロール値を下げ血液を良い状態に保ってくれる、オメガ3脂肪酸の摂取量が減ってしまったことも、生活習慣病を引き起こす原因だと考えられています。
生活習慣病を予防するために、オメガ3脂肪酸などの必須脂肪酸は重要な役割を担いますが、残念ながら人間の体内で作ることができません。
そのため必須脂肪酸であるDHAやEPAの摂取は食事に頼ることになりますが、青魚などに多く含まれるため肉料理が中心である欧米化した食事では不足しています。
体内で作ることができず、食事でも十分に補いきれないため、不足分のDHA・EPAをサプリメントで摂取するひとが増えているのです。
DHAが注目される理由
DHAとは不飽和脂肪酸のひとつで、イギリスの研究者が日本の子供の知能指数の高さについて、魚を食べる習慣によるものだと発表したため、世界中から注目を集めるようになります。
さらに2004年には、オメガ3脂肪酸が血中の脂質を低下させることが、アメリカ食品医薬品局に認められています。
DHAは、脳を構成している脳細胞にも存在しており、特に記憶に関わっている海馬に多く、脳を活性化する働きがあります。そのため、脳のための栄養素と呼ぶ人もいます。
脳には、有害なものが脳に入らないようにするフィルターのようなものがありますが、DHAはこのフィルターを通過できるため、神経伝達物質を増やして情報伝達能力を向上させることが可能なのです。
さまざまな効果があるDHA・EPA
DHAは神経細胞の機能維持にも重要な役割を担っています。
DHAは血流の改善効果や、アルツハイマー型認知症に対する効果でも注目を集めています。
血管壁の細胞膜を柔らかくすることで血液の流れがスムーズになり、血液の勢いが強くなっても、血圧が高くなるのを防いでくれます。
また、赤血球の細胞膜も柔らかくするため、血液の流れが改善されて、健康にも良い影響を与えます。
中性脂肪にも効果のあるDHA・EPA
中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす働きも有名です。
血液の流れを改善し、中性脂肪を減らして善玉コレステロールを増やすため、動脈硬化や脳梗塞、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病の予防にも利用されています。
目の網膜に含まれている脂肪酸の約4割を占めており、近視の改善や動体視力の改善にも役立っています。
DHAと同じく必須脂肪酸であるEPAは、青魚の油に多く含まれており、血栓を作らせない働きがあります。
悪玉コレステロールや中性脂肪を減らして、善玉コレステロールを増やす働きもあるため、高血圧症の予防と改善に効果的です。
抗炎症作用も注目される
また、免疫力を向上させる作用や抗炎症作用があるため、病気の発症を抑制したり、改善する効果も期待できます。
日本では、アトピー性皮膚炎をはじめ、様々なアレルギー症状で悩む人が少なくありません。
EPAは、アレルギーを促進する酵素を阻害する働きがあると考えられており、炎症性疾患の改善も期待されているのです。
アミノ酸の一種であるアルギニンとEPAを一緒に投与することで、手術後の傷の治癒が促されたという報告もあります。
最近では、精神面での働きも話題となっており、うつ病やイライラした気分を緩和させて、情緒を安定させるためにも使われています。
DHA・EPAの摂取は難しくなっている
EPAとDHAの摂取量は、1日1,000mgが理想だと言われています。
昔の日本人は魚を多く摂取していましたが、現在の日本人は魚より肉を好む人が多くなっています。
そのため、1日1,000mgを食事から摂取するのはとても大変であり、サプリメントを利用して不足分の栄養素を補っている人も少なくありません。
現在、様々なメーカーから優れたサプリメントが販売されていますが、サプリメントを選ぶときは、内容をチェックして、品質の良いものを選ぶことが大事です。
また、できるだけ実績があり、信頼できるメーカーのサプリメントを選んだ方が安心と言えます。