みなさんは、DHA・EPAのサプリの説明書を読んで、おゃ?と思われたことはないでしょうか?
そう、DHA・EAPのサプリの説明書には、用法・容量は書いてあっても、詳しい飲み方までは書いてありません。
実は、これ、DHA・EPAのサプリは、「栄養補助食品」であって、基本的には食品なので、薬事法上、そのような記載ができないことになっているのです。
そこで、今回は、DHA・EPAのサプリの飲み方について迷える読者様のために、DHA・EPAのサプリを効果的に飲むためのちょっとしたコツについてお話していきたいと思います。
DHA・EPAのサプリを飲むのはいつが、一番、効果的?
この点に関しては、時間栄養学の分野においておもしろい最新の研究成果がありますのでご紹介しましょう。
この実験は、国立研究開発法人・産業技術総合研究所とマルハニチロ株式会社が共同でおこなったものになります。
マウスを、魚油(DHA・EPAを含む)を加えない食事を与えた群、魚油を加えた食事を朝食のみに与えた群、魚油を加えた食事を夕食のみに与えた群、の3つにわけます。
- 魚油を加えた食事を朝食のみに与えた群
- 魚油を加えた食事を夕食のみに与えた群
- 魚油を加えない食事を与えた群
その後、2週間飼育し、血中中性脂肪値・肝臓中中性脂肪値・血中DHA・EPA濃度を測定したもので、その結果、次のような興味深いことがわかりました。
- 血中中性脂肪値・肝臓中中性脂肪値ともに、①朝食のみに魚油を加えた食事を与えた群、②夕食のみに魚油を加えた食事を与えた群、③魚油を加えない食事を与えた群の順で、低かった。
- DHA・EPAの血中濃度は、①朝食のみに魚油を加えた食事を与えた群、②夕食のみに魚油を加えた食事を与えた群、③魚油を加えない食事を与えた群の順で、高かった。
この実験の結果、"朝食"にDHA・EPAを含む魚油を加えた食事を与えた場合が、最も、DHA・EPAの吸収率が高く、血中脂質の改善効果が高いことがわかりました。
参照国立研究開発法人 産業技術総合研究所ホームページ「魚油による脂質代謝改善効果が摂取時刻によって異なることをマウスで発見」より
また、これは、朝食にかぎりませんが、食後は、胃や腸の働きが活発になっていて、DHA・EPAの吸収率を高めることができます。
以上から、DHA・EPAのサプリを飲むのは朝食後30分以内が最も効果的だと考えられます。
何で飲むのがベスト?
では、次にDHA・EPAのサプリは何で飲むのが、一番、効果的なのでしょうか?
ビールや日本酒で飲む人はなかなか少ないでしょうが、緑茶やコーヒーで飲む人はいるかもしれません。
しかし、緑茶やコーヒーに含まれているタンニンやカフェインにはDHA・EPAの吸収を妨げる働きがあります。DHA・EPAのサプリを飲む場合には水か白湯で飲むのがベストでしょう。
飲む回数はどれくらい?
これはどの栄養素についても言えますが、まとめてたくさん飲むよりも、小分けにしてこまめに飲む方が、吸収率を高めることができます。
例えば、ビタミンCについてみてみると、30~180mg/日だと吸収率は約70~90%程ありますが、これが1000mg/日になると、吸収率は50%未満となり、かなり低下してしまいます。
ちなみにビタミンCの一日当たりの必要摂取量は100mgです。
参考厚生労働省:「統合医療」に係る情報発信等推進事業「統合医療情報発信サイト」
同じく、DHA・EPAのサプリも、まとめて大量に飲むよりも、毎日、複数回にわけて、こまめに飲む方が吸収率を高めることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、DHA・EPAのサプリの飲み方について迷える読者様のためにDHA・EPAのサプリの効果的な飲み方のコツについて詳しくお話してきました。
どうやら、DHA・EPAのサプリは、朝食後30分以内を第一回目として、水が白湯で、複数回にわけて飲むのがよさそうです。
ただ、あくまでも、DHA・EPAのサプリの場合は、「栄養補助食品」であり、基本的には食品なので、あまり神経質にはならず、気が向いたときに飲むのでも、全く問題はないと思います。
大事なのは継続することです。
DHA・EPAのサプリは、基本的には食品ですので、効果が表れるまでには時間がかかります。あきらめずに根気よく続けることが大切です。
継続は力なりです。