死の四重奏だなんて怖い表現ですよね。そんなものを招く病気があります。皆さんにとって他人事ではない、高血圧、肥満、糖尿病、高脂血症の4つのことをこう言います。
これらの病気が合併症を起こしてしまうと、動脈硬化の悪化の速度を上げ、健康な人よりも脳卒中や心臓病といった血管系の病気が発症する可能性が格段に上がります。
また、過食と運動不足による肥満は癌を誘発する起爆剤ともなります。
目次
日本人には身近な危険
死の四重奏は、日本のような先進国での大人の死亡原因の約2/3である癌や脳卒中、心臓病の要因です。実は死の四重奏とメタボリックシンドロームとは表裏一体で、メタボリックシンドロームは死の四重奏の予備軍です。
まだ40代、50代だから大丈夫だろうなんて思っていませんか?メタボリックシンドロームを改善、予防するための努力は早いうちからやらないと手遅れになります。健康診断の数値に予兆が現れ始めたら要注意ですよ!
高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病は、名前がそれぞれ付いていますから全く別個の病気に見えますが、内臓脂肪型の肥満でしたらこういった病気がそれぞれ複合的にかかりやすくなります。これが合併症の恐怖です。
サイレントキラー
血液中の脂質は活性酸素によって酸化して、血管壁に滞り、血管の弾力性が無くなります。例えば雨ざらしでずっと放置してあったホースを想像して下さい。
柔軟性が無く、場合によってはどこかに亀裂があったり、知らない間に砂や枯れ葉、虫の死骸などで詰まっていることがあります。
常にゴミを取り除き、場合によってはグリスを塗らないと使い物になりません。血管も同じで、心臓病や脳卒中を誘発させる動脈硬化がどんどん進行します。そしてそれは自覚症状のないまま忍び寄るのでサイレントキラーと呼ばれるのです。
過食、運動不足の解消が難しい現代
死の四重奏の予防、改善の最大の方法は、過食をしないで運動の量を増やすことです。しかし現実には、過食と運動不足に慢性的なこの先進国で、これらをチャレンジすることはとても困難ですよね。
メタボリックシンドロームの予防や改善は、一人ひとりの生活習慣を自分の意思で常に改めていく必要があります。効果をあげるためには相当の意志で努力していかなければなりません。
でも食べたいものを我慢し、しんどい運動を続けていくことの大変さを想像してしまうと尻込みしてしまいますよね。
薬に頼らず健康をめざす
ダイエットで内臓脂肪を減らし、体重が理想的になれば、メタボリック・シンドロームや死の四重奏につながる病態を充分に回避できます。
たとえば降圧剤や糖尿病薬などの薬を使えば、一過性で血圧や血糖を低下させることはできますが、長期間毎日薬を飲まなければなりませんし、副作用のこともありますよね。
治療に費用もかかります。そしてそれらの症状の大きな原因となっている内臓脂肪の量が減るわけではありません。
これに対しダイエットでは、夕食のカロリー摂取制限と運動によって内臓脂肪を減らし、少しずつ、だいたい1日40〜50g、しかも持続的に体重を落とすことで生活習慣病の再発の危険性は低下します。
また急激ではないですからリバウンドがあまりないのも良いですね。ダイエットは、1日のエネルギーのメタボリズムを考えながらメタボリックシンドロームの原因の内臓脂肪を減らしましょう。
まずは内臓脂肪を減らす
メタボリックシンドロームを予防、改善するための課題は、体重を落とすことです。内臓脂肪が原因の症状を予防、改善して健康体型に戻していくことです。
ダイエットは、エネルギーの蓄える倉庫である内臓脂肪を減らすことから始まります。内臓脂肪が減少ってくると、高血圧や糖尿病、高脂血症の値がしだいに安定します。それでメタボリックシンドロームの恐怖を減らすことが可能です。
死の四重奏を遠ざけるダイエット方法
朝夕の体重や1日の歩数をとにかく記録
体重をグラフに表して、朝と夜の体重差のがだいたい600g以内になるようにしましょう。朝の体重は、起きた後のトイレの後、夜の体重は夕食の後に測りましょう。そして1日なんとか3000歩以上を目標に歩きましょう。
夕食の量は控えめにして食後はすぐに寝ない
夕食量を減らすことが困難な人は、夕食前に低カロリーゼリーやヨーグルトなどお腹を満たせるものを食べましょう。また、夕食後は床につくまでにだいたい3時間は空けましょう。
よくかんで食べる
言うまでもなく、早食いは過食の原因なります。一口に30回以上かみましょう。場合によってはお箸やスプーンを箸休めやスプーンレストに置いて間を開けてから食べるのもいいですよ!
最後に
死の四重奏の脅威に対して何もしないままだと漠然と恐怖を持ったまま日々を過ごしてしまいます。自分にはどのダイエット法がすぐできるか、続けられそうか考えて、メタボリックシンドロームに負けない生活を送りましょう!