健康診断の結果で肥満気味で血糖値が黄色信号の方は、ご自身の食生活が過食気味だと感じたことはありませんか?
過食を防ぐためには血糖値のコントロールが重要
過食気味の場合、低血糖の状態の時間が長ければ長いほど、後になって過食になりやすいのです。
人は食後4時間後に最も低い血糖値になると言われています。そして食べたいという欲求を起こす原因であるアドレナリンやノルアドレナリンは、血糖値が下がりきって最低値の所から分泌されるわけではなく、血糖値が下がり始めた頃からもう分泌されるのです。
これはつまり食事から4時間後にはもうすでに過食の誘発原因であるアドレナリンやノルアドレナリンなどが分泌されてしまっているのです。
空腹状態を長引かせてはいけない
血糖値が下がってしまう前 に何かを胃に入れる必要があります。 食事の回数はたいてい1日3回ですが、これでは食間4時間以上になって しまうため、実は低血糖症状が生まれやすいのです。
つまり、食事の量ではなく回数をもう少し多くすることが有効です。低血糖症状になりやすいのが夕方と言われています。これを防ぐために、昼食と夕食の間に間食をとると良いでしょう。
GIをご存知でしょうか
GI値とはグリセミック・インデックスの略で、食品の血糖値の上昇率を示した数値です。食事をすると血糖値が上がり、下がり始めた時に食べたいという衝動が出やすくなりそれを予防しなくてはなりません。
血糖値を急激に上げない食べ物、つまり低GI値の食べ物を積極的に選択することがカギです。低GIの食品は肉や魚介類、卵、 大豆製品、乳製品、野菜、きのこ、海藻、果物、ナッツ類など、聞いただけでも健康に良さそうな食品ですね。
高GIの食品は当然ですが砂糖、ブドウ糖果糖液糖などが入った飲料水、そして洋菓子やスナック菓子、 白米や白いパンなどの精製穀物、加工食品などです。高GIの食品はおいしくてついつい食べ過ぎたり飲み過ぎたりしてしまう美味しそうな食品です。
よく食べる食品のGI値
- 食パン(95)
- 精白米(88)
- うどん(85)
- パスタ(65)
- 玄米 (55)
- ジャガイモ (90)
- にんじん (80)
- トウモロコシ(75)
- バナナ・ブドウ(55)
- りんご(36)
- レモン(34)
- オレンジ(31)
- 玉ねぎ・トマト(30)
- しいたけ・長ネギ(28)
- キャベツ・大根(26)
- こんにゃく(24)
- もやし(22)
- ほうれん草(15)
- ハム(47)
- 豚肉・ソーセージ(46)
- ベーコン・鶏肉(45)
- 豆腐(42)
- まぐろ・えび・ いか(40)
- 納豆(35)
- 大豆・枝豆(30)
- アーモンド(25)
- ピーナッツ(20)
- アイスクリーム(65)
- 生クリーム (39)
- マーガリン(31)
- バター・たまご(30)
- 牛乳・プレーンヨーグルト(25)
- ひじき(19)
- 昆布(17)
- 麦芽糖(105)
- 上白糖(99)
- チョコレート(91)
- ドーナツ (86)
- ショートケーキ(82)
- クッキー(77)
- プリン(52)
- ゼリー(46)
- 果糖(30)
低GIだからといって油断して食べ過ぎては×
GI値というはあくまで血糖値の上昇率を示すものであって、カロリーと比例しているわけではありません。簡単に言ってしまうと、たとえGI値が低い食品だからといって、カロリーは高い食品もあります。
ブラックチョコレートなどは低GIで高カロリーな食品ですから、カロリーに対してもきちんと注意が必要です。
果物の糖分は?
果物に含まれる糖質は主として果糖で、果糖はそんなに血糖値が上がらないという、低GIの特徴があります。さらに、果糖はすぐに運動エネルギーになるという性質もあります。
しかし残念なことに血糖値が上がりにくくても中性脂肪になりやすいというデメリットがあります。決して食べ過ぎないように気を付けてくださいね。
最後に
例えば同じカロリーなら低GIのものを選ぶとか、白米を雑穀米に変えてみるとか、食事の量ではなく質を変えるのも糖尿病予防になります。
血糖値が気になる方は低GI食品をこれからは意識していきましょう。