刻み海苔のかかったそばを胡麻ダレに付けて食べるととっても美味しいですし、実はメタボ予防にめちゃめちゃ良いのです。
そばも海苔も胡麻も中性脂肪やコレステロールを下げ、血圧の上昇を防いでくれます。それぞれの材料の効能をご紹介します。
そば
そばに含まれる成分、ルチンというのが毛細血管を強化して内出血を防ぐ働きがあるだけでなく、血圧を下げる機能も持っています。人には、聞き慣れませんがACE (アンジオテンシンⅡ変換酵素)という酵素があり、この酵素の効力が強くなると血圧が上がります。そばにはこのACEの作用を阻害する力があるため、血圧の上昇を防いでくれるのです。
ACEの作用を弱める血圧降下剤は、実はそばのACE阻害物質の化学構造とほぼ同じなのです。そのほかにも、そばには血糖値を下げたり、膵臓の機能を活性化させたりする働きもあります。
ルチンは植物の色素で、そばの実の表層に豊富に含まれ、ACE阻害物質は内側の方にあり、黒っぽいそばは血管を強くし、白っぽいそばは血圧を下げます。
またルチンとビタミンCを共にとると、毛細血管の作用がより強化されます。もしお好みでそばにつけ合わせが欲しい時はビタミンCの豊富な大根おろしがおすすめです。ルチンは韃靼そば茶にも豊富に含まれていますので食卓にとりいれてみてはいかがでしょうか。
血圧の調整や血管を丈夫にするためには、1日30~50 gのそばを食べるのがいいとされています。
また、ルチンはそばを茹でる際に湯に溶け出すので、そばがきにするのもおすすめです。そばがきだと、普通のそばよりそばの有効成分を全部そのままとることができます。ルチンは健康な血管維持に大変効果があります。
海苔
海苔にはミネラルやビタミンなどが豊富に含まれており、日本の食卓にお馴染みですよね。海苔は一度に大量を食べることができませんが、できるだけ毎日一定量を食べるようにすると、血圧やコレステロールを下げるのに効果があります。
毎日、海苔は普通1枚約2.5gですので2枚食べて5gとり入れると10日間で、血圧や血中のコレステロールや中性脂肪の状態が改善されると言われています。
海苔には食物繊維も多く、豊富なビタミンやミネラルとともに代謝を円滑にしてくれます。その結果、血圧を下げたり、コレステロールや中性脂肪を減らしたりしてくれます。
こうした効果を期待するには毎日食べることに加えて、 栄養価が違うので、あまり安価でない、海苔の質のいいものを選びましょう。また味つけ海苔ではなく、普通の海苔を求めてください。味つけ海苔は、塩分が普通の海苔の約20倍も入っているからです。
ごま
ごまには、ゴマリグナンという物質が含まれています。これは血管を酸化させる原因である活性酸素を除去する効果があります。また、ごまは約50 %以上が油分で、特にコレステロールを低下させるオレイン酸を多く含みます。
オレイン酸には、血液中のLDL コレステロールを下げる働きがあり、高脂血症や動脈硬化を防ぐ効果があります。さらに、ごまにはカルシウム、リン、鉄などのミネラルも豊富ですから積極的に食べましょう。
もし栄養素のことを考えると、すりごまのほうがオススメです。胡麻は小さく、それなりの固さがありますので、きちんと噛める方は良いのですが、そうでない場合は既に細かくなっているすりごまを選びましょう。
最後に
そばも海苔も胡麻も日本の食卓に普通に並べられる食品です。今まで何気なく味や食感、香りを楽しんできましたが、これからはその食材から得られる肥満予防、脱メタボに効果がある成分を意識しながら食べるとより親しみやすいですね。