血液中の脂肪酸全体に対してEPAとDHAの割合がどれくらいかが突然死に関係しているのをご存知でしょうか?
実はEPAとDHAが多ければ多いほど、突然死の発症率が少ないことが分かっているのです。
突然死を招く要因である動脈硬化は、度合いがたとえ軽度で、本人にも自覚症状がなかったのに心筋梗塞を突然発症してしまうという事例が大変多いといわれています。
オメガ3は人間の体では合成されにくい
オメガ3(EPAやDHAなど)には、血液中の脂質濃度を下げる効果があるといわれています。EPAは日本人にはお馴染みのいわしやさば、あじなどの青魚に多く含まれるそのn-3系脂肪酸の一種です。
DHAとEPAはALAと共に、オメガ3脂肪酸の一種であり、残念ながら人体では合成されにくいとされる必須脂肪酸です。 血液をサラサラにする、中性脂肪値を下げる、血管を丈夫でしなやかに保つ、心臓病・脳梗塞を防ぐ、動脈硬化を防ぐなどの効果があります。
具体的にはDHAには細胞を柔軟にする効能があり、血管の柔軟性を高めてくれます。そしてEPAには傷ついた血管を修復し、中性脂肪やコレステロールを下げて、血流を改善する働きがあります。
オメガ3が突然死を防ぎます
オメガ3は、様々な心疾患の予防に役立ちます。 オメガ3には血管の内皮細胞、血小板、 LDLコレステロールなど動脈硬化と深い関係のあるものたちの状態をまとめて改善する効能があります。
生活習慣病からなる、心疾患、癌、糖尿病などはまさに突然死を誘発する病気です。
心筋梗塞の発作を起こしてなんとか一命をとりとめた人たちに魚油をとってもらうと、心筋梗塞が再発するリスクを抑えられるということが90年代に分かりました。そこで、心筋梗塞の発作を一度も起こしていない人たちへの魚油の有効性が気になりますよね?
ハーバード大学で実証済み
2000年代に入ってからは、人の初めての心筋梗塞による突然死の予防に、魚油が効果的であることが米国のあのハーバード大学医学部の不整脈予防センターで報告されているのです。
簡単にまとめると、心臓突然死に最も有効かつ経済的な予防法は食事やサプリメントでEPAを補給することだとここで報告されています。
EPAとDHAの積極的な摂取を公的機関も推奨
ハーバード大学の研究チームによると、EPAを多量にとって血中のEPA値の高いグループは、低いグループと比べると突然死のリスクが90 %も減少するということが実証されています。
オメガ3と心疾患の関係では、心臓突然死を防ぐためには一日800㎎くらいのEPAとDHAをとるのが有効だと言われいます。 日本の厚生労働省でも DHAとEPAを1日1,000mg以上を摂取することを推奨しています。
心筋梗塞の発作を防ぐための必要なオメガ3の量は、魚を週に1〜2回ほど食べるだけでも心疾患を予防することができ、しかも食べる量を増やせば予防効果がさらに高まることが分かりました。
サプリメントは両方入りがおすすめ
血流の促進、アレルギー予防など、一緒に摂取することでその効果を単品よりもさらに高めることができます。サプリメントを活用する際は、DHAとEPAの両方が含まれたものを選ぶことをおすすめします。
最後に
突然死のメカニズムが解明され、その予防に最適なものはEPAとDHAであることが科学的に公的機関にて実証されています。
動脈硬化予防に、血管・血液の健康維持に重要であり、突然死のリスクを下げてくれます。EPAとDHAの両方の積極的な摂取を心掛けてください。