高血圧はもう他人事ではありません
日本の高血圧患者数は約750万人と推定されています。その割合は、なんと男性は40代で40%,50代で50%, 60代で60%, 70才以上で70%を占めています。女性は各年代で男性より約10%少なくなっています。
高血圧は高脂血症とともに静かな殺し屋と呼ばれています。なぜならどちらもほとんど症状はなく、知らないうちに脳や心臓、腎臓などの血管が障害され、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を起こして死に至る恐れがあるからです。
日本人の死因の第1位はがんで約30%、第2位と第3位は心臓病と脳卒中で、合計すると驚くことに30%を超えます。このことからも日本人の3人に1人は心臓病や脳卒中が死因となっていて、その深刻な原因の一つが高血圧なのです。
高血圧の症状と原因
高血圧には他の病気が原因で起こる次性高血圧というのと、はっきりした原因がわからないのに、40代、50代といった中高年になって始まる本態性高血圧というのがあります。
ちょっと聞き慣れないかもしれませんが、高血圧患者のほとんどが後者の本態性高血圧です。本態性高血圧は、加齢とともに血管の弾力が失われたり、老廃物が滞って血管が狭くなったりもろくなったりして起こってしまうのです。
動脈硬化とは
動脈硬化になると内皮細胞という細胞の働きが低下し、動脈が痙攣したり、血管内部が狭くなったり、老廃物が血管壁にこびりついて血液が流れにくくなります。すると、脳はカテコールアミンというホルモンを分泌し、交感神経を刺激して心臓の心拍数を上げて、ますます高い圧力をかけてきます。
例えばチューブやホースの口をつまむと勢い良く水を遠くへ飛ばすことができますよね。これと同じ理論で動脈を収縮させて内部の圧力を上げ、血流を勢いよく出そうとします。この状態は普通、運動をしてたくさんの血液を全身の筋肉へ運ばなければならない場合に起きるのですが、動脈硬化していると交感神経が働かずに血圧が高い状態が続いてしまいます。
血管が狭くなると、心臓は今まで以上の力で収縮して血液を送り出さなくてはならなくなるため、心臓が肥大してしまいます。さらに、血管にかかる負担も増してしまいますから、より動脈硬化が進行するという悪循環に陥ります。これが高血圧の恐ろしいところです。
生活習慣を見直そう
まずは、1日の食事の量を見直してみましょう。食べ過ぎてはいませんか?
肥満は、消費エネルギーに対して摂取エネルギーが多い時に起こる現象です。体重が増え続けている方は、食事や間食など、食べる量が想像以上に多いことが原因に考えられます。
1日に食べたものをすべてメモなどに書き出して、自分が何をどれだけ食べているのかを具体的に見てみるのもオススメです。グラフにしてみると経過がわかっていいですね。
そして、体重を落としたい場合は、量を減らすことを行いましょう。おなかいっぱい食べていた人は、腹八分目にして下さい。これだけでも、単純に約20%のカロリーダウンになります。
次にチェックすべきは、食事の種類です。おかずは脂っこいものが好きでよく食べる、甘いものが好きで間食が多い、お酒をたくさん飲むなどは、摂取エネルギーが多くなり、中性脂肪が増えて肥満の原因となります。好き嫌いが多く偏食で、野菜をあまり食べない方は、食事の栄養バランスが崩れています。
生活習慣病を予防する食事で大切なのは、栄養バランスの調節に良い野菜です。野菜にはビタミン類やミネラルが豊富に含まれています。特に、カリウムはナトリウムを排出して、血圧を正常に保つ働きがありますので、血圧が高めの方はより多くの野菜を食べましょう。
高血圧対策
健康診断で高血圧であることがわかったら、まずは生活改善を行いましょう。塩分を減らす、脂肪を減らす、不規則な生活や過労を避け睡眠と休養を十分にとる。そしてストレスをためない、運動不足を解消するなどやれることはいっぱいあります。
生活上の努力
- 塩分は高血圧のもとですから塩辛いものを控え、塩分の摂取を減らしましょう
- 太れば太るほど血圧は上昇するので食べすぎを抑えて肥満を予防しましょう
- 不規則な生活や過労を避けて、睡眠と休養を十分にとりましょう
- なるべくストレスはため込まないように気をつけましょう
- 適度な運動でよく歩き、こまめに体を動かして運動不足を解消しましょう
- 野菜と水分を必要十分にとって、高血圧予防を心掛けましょう
- カリウムは塩分を減らしてくれますからバナナなどカリウムの多い野菜、果物を十分にとりましょう
最後に
生活習慣病によって動脈硬化を起こし、高血圧で血管に負担をかければ重篤な病気を引き起こしかねません。自分は大丈夫だろうという過信は禁物です。常に体のことを意識しながら生活して下さい。
しかし、なかなか生活習慣の改善をすることは難しいという場合には、青魚に多く含まれるDHA・EPAの摂取がとても効果的になります。
特に心血管疾患リスク低減と血中中性脂肪低下作用に関しては、消費者庁の出した報告の中で最高評価である「A」ランクになっているので積極的に取り入れると良いでしょう。
青魚を毎日の食生活の中に取り入れることが難しい場合には、サプリメントで摂取することが最もオススメです。
-
-
健康診断の結果、DHA・EPAサプリを使って体質改善に取り組むことに
人間ドックで受診した健康診断で落ち込むような結果がでました。 その内容は「高血圧」「LDLコレステロール」「中性脂肪」の数値が高く、要再検査となったのです。 管理人のパパはアラフィフである40代後半で ...