ストレスは肥満のもと
生活習慣病を引き起こす肥満の原因の大半は、ストレスであると言われています。
過剰なストレスは精神だけでなく内臓などの体の機能を調整する自律神経の働きを狂わせて、脳の視床下部にある食欲中枢神経を乱してしまいます。
それによってイライラして食べ過ぎやドカ食いをしてしまい、食べた後に後悔してしまうのです。その後悔がまたストレスを生む、という悪循環になってしまうのです。
腹式呼吸で脂肪燃焼
自律神経の働きは、呼吸と深く関係があります。呼吸が浅くなると、酸素が不足して自律神経中枢の機能は低下します。
腹式呼吸が体によいのは胸式呼吸よりも酸素を多くとり入れることができるからです。血液は酸素を運搬するのが役目ですから、血管の丈夫さと柔軟性が大事なのも言うまでもありません。
腹式呼吸を習慣づければ、酸素をたくさん摂取することができて自律神経を整えられ、やけ食いやドカ食いをすることもなくなります。
酸素を効率よくとり込むことができる腹式呼吸法は生活習慣病予防に効果的です。十分な酸素を体内にとり込めば、自律神経の機能が正常化され暴飲暴食することもなくなります。
さらに、多量の酸素をとり入れることで、余分な脂肪も燃やされやすくてカロリーとして消費されるので、ダイエットにもなります。
腹式呼吸は1日だいたい100回を目安に根気よく気長に続けましょう。10回を10セットといったように分けて行っても構いません。食前に行うと気分が落ち着き、食べ過ぎやドカ食い、早食いを防ぐ効果も期待できます。
腹式呼吸で血圧も下げましょう!
腹式呼吸をすることで、イライラや興奮がおさまってリラックスでき、更には血圧も腹式呼吸によって下げられます。
血圧も呼吸も、脳によってコントロールされています。脳の中で血圧を調節している部分と呼吸を調節している部分はとても近いところにあるので、互いに影響しあっています。そのため、ゆったりと呼吸をすれば血圧もゆっくりと下がります。
また、腹式呼吸を行うと大量の酸素を吸入します。すると血管の収縮と拡大が活発になりますので、血行促進と血圧の降下、血圧の安定に効果があります。
さらに腹式呼吸では、お腹を支えている腹直筋や肋間筋、大胸筋など、呼吸器関連の筋肉を使うためにこれらの筋肉を鍛えることができるのです。
万能な腹式呼吸
血圧の低下だけでなく、血行促進や血糖値、中性脂肪値の降下といった効果も期待できます。
腹式呼吸は、目を閉じてできるだけ首や肩、手足の緊張をなくし、体の力を抜いてゆっくり深く呼吸するのがコツです。
体に力が入っていたり、頭の中で一生懸命考え事を続けたりしていると、かえって血圧が上がってしまうこともあるので気を付けてください。
また、忙しい時には深呼吸をするだけでも効果があります。作業の合間に少し力を抜いて、ほっとひと息入れる習慣をつけるとイライラや緊張が減り、血圧にもよい影響を及ぼします。
正しい腹式呼吸法
まず背筋を伸ばして、鼻からゆっくり息を吸い込みます。このとき、おへその下辺りに空気を貯めていくイメージでおなかをふくらませます。
次に口からゆっくり息を吐き出して下さい。お腹をへこましながら、体の中のすべて出しきるイメージで吸う時のだいたい倍くらいの時間をかけて吐いて下さい。
立ったままでも椅子に座っていても効果があります。その日の体調に合わせて、 無理なくやりましょう。
最後に
腹式呼吸はいつでもどこでも手軽にできます。体力に自信のない方でも安心して続けられますから、是非今日から腹式呼吸をやり始めて下さい。