高血圧は脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす危険があります。
高血圧の人が多い家系の方はなりやすいと言われています。肥満であったりストレスが多い、運動不足の方などは高血圧の対策を日頃意識しておかないといけません。
見つかりにくい高血圧症
日本人は比較的血圧が高めの人が多いと言われています。
健康診断で高血圧と診断された方はもちろんですが、隠れ高血圧症の場合もあるのです。
早朝の血圧が高くて昼間は下がり、夕方から夜にかけて再び血圧が上昇するというタイプの方がいます。起きてすぐは高かった血圧が、測定してみるころには下がっているために正常と診断されます。
その結果、正常血圧のはずなのに早朝の脳出血や心筋梗塞などの発作を起こすということになってしまうのです。
これは早朝高血圧というもので、血圧が高くないと判断されている方も要注意なのです。ご自分が早朝高血圧であるかどうかを判断するにはご自分の血圧のパターンを知ることが大事です。
家庭用の血圧計で朝、昼、夜と時間を変えて血圧を測ってみます。そして、ご自分の血圧の変動をよく観察してみて下さい。
血圧は測定した状況によって大きく変わります。健康診断で平常値であっても決して油断しないで下さい。
高血圧と減塩
早朝高血圧に限らず、血圧が高めの人の一般的な注意としては、食生活の改善が重要です。なかでも塩分を減らすことが特に必要です。
ナトリウムは、体内でカリウムと結合して排出されますから、カリウムを多く含む食品をとることが必要なのです。カリウムを多く含む食品は、緑黄色野菜やイモ類、海藻類、バナナなどです。特におすすめしたいのがきなこ牛乳です。きなこと牛乳を混ぜるだけですから、どのご家庭でも簡単に召し上がれます。
きなこ牛乳
完全食といわれる牛乳と大豆で、動物性と植物性の両方の良質なタンパク質を同時にとれます。
カリウムはきなこが10 gで190g、牛乳200㎖で300㎎ですから、合計490㎎とれます。また食物繊維も豊富で、便秘に効果があります。
早朝高血圧の場合、血圧が上がっている朝に便秘で力んだら、血管に負担がかかって事故が起こりやすいものです。歴史上の有名なあの越後の上杉謙信の死因もそうではないかという説があります。それを予防するのに大変効果が期待できます。
大さじ一杯の酢
お酢には、高血圧を抑制してくれる効果とさらにコレステロールも下げる効果があります。
お酢の主成分は酢酸というものです。これが細胞に取り入れられるとアデノシンという物質が出てきます。
アデノシンは血管壁に作用して、血管が拡張します。血液改善によって血流改善の効果を期待できます。
お酢はスーパーでもどこでも買えますし、ツンとしないものまでありますから是非、毎日採り入れましょう。量はたったの大さじ1杯で良いです。直接お酢は料理にかけるだけで美味しく食べられますし、この量なら毎日続けられます。
お酢は血圧が正常、もしくは低めの方が摂取しても、必要以上に血圧を下げるということはありませんので、どなたも高血圧予防に召し上がって下さい。
1かけのニンニク
にんにくは料理をおいしくするだけでは なく、炎症や高血圧を改善する効果が期待できます。
1日1かけを目安にして調理に活用しましょう。特にお肉料理の時はガーリックライスを添えると美味しい上に高血圧予防にも効果が期待できます。
最後に
高血圧予防への取り組みとして、塩分を控えるという引き算と、血圧を下げる食品を食べるという足し算の両方の食習慣を採り入れましょう。
血圧は1日の間に変動します。運動をしたり入浴をしたりしても上下しますので、健康診断で大丈夫という結果だった方も高血圧予防を心掛けましょう。