健康診断書、正しく理解していますか?
健康診断書で様々な数値が平均値内で安心したり、高めでなんだか怖くなったりと、一喜一憂してしまいますよね?
様々な項目で詳しい数値を出してもらえるのはありがたいのですが、一体それがどう危険なことなのか、いまいち、ピンと来ませんよね。
そこで、各項目の数値が高いのは体の中がどうなっているのか、どうなってしまう危険があるのかを生活習慣と健診結果との関係を詳しく知って、これからの健康回帰に役立てましょう!
健康診断書という解体新書
内臓脂肪が増加すると次の項目の数値に現れます。
血圧が高い
血管の内壁を傷つけてしまいます。するとそこへ血栓ができやすくなります。主に 塩分のとりすぎ、飲酒・運動不足などが高血圧の原因です
中性脂肪値が高い
内臓脂肪から脂質がたくさん出ると高脂血症(脂質異常症)になってしまいます。
中性脂肪が多い方はほぼ肥満体といえます。中性脂肪は本来、人間の活動のエネルギー源なのですが、とりすぎると体脂肪として蓄えられてしまうのです。
LDLコレステロール値が高い
これも内臓脂肪から脂質がたくさん出ると、血管壁にLDLコレステロールがたまり、動脈硬化が起こります。
LDLコレステロールは、本来は肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶという仕事をするのですが、これが増えすぎると動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞を発症させてしまうのです。
血糖値が高い
内臓脂肪が増加するとインスリンの働きが低下して糖の代謝に異常がおこります。すると動脈硬化を起こします。
また、高血糖を放置していると血管に悪影響、ついには失明の危険性まであります。実は日本人の糖尿病が増え続けていて、深刻な社会問題となっています。
血糖値という言葉を用いた食品を多く目にするようになった背景にはこういった糖尿病患者の増加があるのです。もし糖尿病の疑いがあると言われたら、かかりつけの病院などにすぐさま受診してください。
以上のことから、血糖値、LDLコレステロール、中性脂肪、血圧などが高いということは高血圧、脂質代謝の異常、糖尿病、動脈硬化を起こしやすく、進行すると脳梗塞や心筋梗塞など、恐ろしい病気になる危険性があるのです。
まだ危険因子が疑われるという段階でしたら生活習慣を見直すことによって十分、独力で数値を改善することが可能です。
改善目標は?
3カ月から半年くらいかけて体重の5%を減量するというのが生活習慣病予備軍の方の目標と言われています。
内臓脂肪は皮下脂肪と比べると増加しやすい一方で、減りやすいという性質を持っています。食事の量を今より減らし、運動を積極的にすることによって基礎代謝を高め、痩せやすい体質にすることが理想です。
具体的な運動例は、比較的軽めで日常生活に密着したウォーキング・軽いジョギング・サイクリング、そして肥満体質の方には陸上よりも浮力で浮きやすい水泳などがお勧めです。
短期間でハードなものはすぐに挫折しますので、長い期間でできる運動を心がけましょう。
最後に
健康診断の数値から恐ろしい病名がたくさん出てきましたが、「精密検査が必要」とか、「治療を受けて下さい」といった指示がない限り、各数値が高ければすなわち病気というわけではありません。
基本は早食い・間食・夜食などを控える食事療法、そして運動や睡眠などの日常生活の改善でいくらでも正常値に戻せます。
まずすぐにできることは生活習慣病の発症リスクが高い糖質や脂質の多い食事を控えることです。食事を減らしても栄養のバランスの良い食事、腹八分を心がけましょう。